「犬には柿を与えてもいいの?」「犬に柿を与える際の注意点は?」など、初めて柿を与える際に疑問や不安をお持ちの方も多いかと思います。
結論、犬には柿を与えても大丈夫です!ただし、与える量や方法、アレルギーに注意が必要です。そこで、今回は犬に柿を与える際の量の目安や方法、気をつけるべきポイントをまとめましたので、初めて柿を与えるという方はぜひ最後までご覧ください。
犬は柿を食べてもいい
犬は柿を食べても問題ありません。むしろ、さまざまな栄養素が豊富に含まれており、健康増進につながる食べ物です。
柿に含まれる主な栄養素(柿可食部100gあたり)
エネルギー | 63㎉ |
水分 | 83.1g |
タンパク質 | 0.4g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 15.9g |
灰分(無機質) | 0.4g |
これらの栄養素のほかにも、カリウムや食物繊維、ビタミンCといった有用な成分も含まれています。
ビタミンC | 柿100gあたり70gもの量が含まれています。ビタミンCは酸化を防ぎ、血管や骨を強くするはたらきを担います。熱に弱いため、生のまま食べられる柿は貴重な栄養源です。 |
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カリウム | 柿にはミネラルの1種であるカリウムが100gあたり170gと豊富に含まれています。カリウムは、取り過ぎた塩分を体外へ排出してくれる働きがあり、血圧のコントロールなどに役立つ栄養素です。 |
食物繊維 | 柿には100gあたり1.6gの食物繊維が含まれています。お通じの改善効果が期待できます。また、善玉菌を増やし、腸内環境を改善する働きもあります。 |
水分 | 柿の大部分を占めるのが水分です。犬も人間と同じように定期的な水分補給が必要です。柿の旬の頃にはまだ残暑が厳しい日もあり、食物からも適度に水分を補えるというのは、身体にとって嬉しいことです。 |
犬へ柿を与える量の目安や与え方
犬に与えられる柿の量は、体重に応じて決まります。柿のカロリーが100gあたり63kcalであることを踏まえると、以下の食事量が1つの目安になります。
小型犬(体重1~3kg) | 45g |
中型犬(体重4~15kg) | 100g |
大型犬(20~30kg) | 250g |
上記の柿の摂取量は、避妊・去勢手術をしている、健康な成犬が対象です。犬の健康状態や年齢、運動量などを踏まえた上で、過剰摂取に気をつけて与えましょう。
もし、柿を与え過ぎた場合には、糖分の取り過ぎになったり、食物繊維の摂り過ぎによる下痢を引き起こしたりします。愛犬の健康を守るためにも、与え過ぎには注意が必要です。
また、基本的におやつとして食事の合間に与えるようにしましょう。通常の食事はドッグフードを中心とし、1日に必要な栄養やカロリーをバランスよく摂取できる食事を心がけることが大切です。
柿は生のものを小さくカットして与える
柿は生のまま与えて問題ありません。ただし、柿の硬さには個体差があるため、注意が必要です。柔らかい柿なら比較的食べやすいですが、中には硬くて噛みづらいものがあります。硬いと感じる場合には、犬が喉に詰まらせないように切ってから与えるようにします。
特に、小型犬やあまり噛まない犬の場合には、小さめに切ったり、すりつぶしたりしてあげることがおすすめです。窒息しないよう、大きさに留意してあげるようにしましょう。
犬に柿を与える際の注意点
犬へ柿を与える際の注意点をお伝えします。大切な愛犬が、美味しく、楽しく食事を楽しめるように、与え方のポイントをおさえていきましょう。
柿のへた・皮・種は取り除き生の渋柿は避ける
犬へ柿を与える際には、柿のへたや葉っぱ、皮、種などは取り除くようにしましょう。これらのものは消化に悪く、喉や胃腸に詰まり、お腹を壊してしまう可能性があります。
柿の中には種無しのものもありますが、スーパーなどに売っている柿の多くには種があります。犬が余って摂取しないように、切ってチェックしたり取り除いたりしてからあげるようにします。
その他、生の渋柿も与えないように注意しましょう。生の渋柿に含まれる「アルカロイド」という成分は、犬にとって毒性があり、下痢や嘔吐の原因になり得ます。家にある渋柿はもちろん、お散歩中にたまたま見つけた渋柿をかじるなんていうシチュエーションにも、注意が必要です。
柿の入った加工品は食べさせない
犬には、柿が含まれる缶詰やジュースなどの加工品は食べさせてはいけません。柿自体は問題ありませんが、その他の成分を過剰摂取してしまう危険性があります。
例えば、シロップ漬けになった柿であれば、糖分や食品添加物を摂り過ぎてしまう可能性があります。このような加工品は肥満などの健康被害につながる危険をはらんでおり、与えるのは避けるようにしましょう。
柿は栄養素が豊富な食物ですが、人間が食べるように加工されたものは与えないように注意してください。
アレルギー反応が出ていないか観察する
柿へアレルギー反応を起こす犬も中にはいます。そのため、初めて犬へ柿を与える場合には、少量から始めましょう。また、量を調整しやすいように、他の食べ物と混同しないことも重要です。
アレルギーの症状は、口の周りが赤くなったり、下痢や嘔吐をしたりなどです。その他、いつもよりも元気がないと感じたら、アレルギー反応を起こしている可能性があります。基本的には摂取後、1〜2日程度で症状が現れることが多いです。
アレルギーには、3つのタイプがあるといわれています。生活や食事環境によって引き起こされる犬アトピー性皮膚炎の場合と、特定の成分に過敏に反応する食物アレルギーの場合と、その混合の場合です。これらを、一目で判断することはなかなか難しいです。アレルギー反応を確認したら、なるべく早く病院で見てもらうと安心です。
柿を初めて与える際には、少量から始め、食べた後はいつも通りに元気に過ごしているのかを観察してあげるようにしましょう。