
犬がご飯を食べてくれず、困ってしまう方も多いのではないでしょうか。とくに、いつも食欲旺盛な犬が急に食べなくなると、心配になってしまいますよね。
犬の食欲が低下する理由は、病気、老化、ストレス、好き嫌いなどさまざまです。そこで今回は、犬の食欲低下の理由や、対処法をご紹介します。
病気が原因による食欲不振

犬がご飯を食べなくなる理由として、病気による体調不良という可能性が考えられます。
ご飯を食べないこと以外に、嘔吐や下痢、咳、くしゃみなどの症状が見られる場合は、動物病院を受診しましょう。
ほかにも、口臭やよだれがいつもと異なる、目にみえる炎症・腫瘍がある、水を飲まなくなる、普段と違う姿勢を取りたがるなどの状態は、内臓に不調をかかえているサインかもしれません。できるだけ早めに獣医師の指示を仰ぎましょう。
ストレスによる食欲減退
犬はストレスが原因で、食欲不振を引き起こすこともあります。
ストレスの原因としては、病院やペットホテル、サロンなどの慣れない場所に預けられることによる環境の変化、犬の優れた嗅覚を刺激する強いにおい、騒音、気温差などの要因が挙げられます。また、犬の成長や体調に合わせて食事を切り替えると、慣れない食事がストレスになり、ご飯を食べなくなってしまうことがあります。
ほかには、飼い主とのコミュニケーション不足などの不安がストレスの原因になります。
ストレスの原因を取り除いて食欲を回復させる
愛犬の食欲不振がストレスから起きていると考えられるときは、原因を取り除いてあげましょう。食欲があったときと、なくなったときと比べ、変わったところがないか愛犬の生活を振り返ってみてください。
病院やペットホテルなどの不慣れな環境が原因であれば、自宅に戻ってしばらくすると食欲が回復することもあります。季節の変わり目の気温差は、空調やマットをうまく活用し、犬にとって快適な温度を保てるようしましょう。また、芳香剤や香水など、人工的な香りが強い製品も、愛犬のいる環境ではなるべく使わないようにしましょう。
ご飯を変えたことによって食欲が減った場合、従来のご飯に新しいご飯を混ぜながら少しずつ切り替えていく方法がおすすめです。10日ほどかけて徐々に新しいご飯の割合を増やすと、新しい食事への警戒心が和らぎ、ストレスを与えにくくなります。
犬とのコミュニケーション不足が積み重なっているなら、散歩や室内遊びの時間を増やすなどの工夫が大切です。愛犬のストレスを緩和して、食欲の回復につなげましょう。

老化が原因で食事量が減る
犬も老化によって食欲が落ちてきます。加齢によって運動量が減ると、一日に必要なカロリーも必然的に少なくなるためです。また、咀嚼能力(噛む力)・嚥下能力(飲みこむ力)・消化能力・嗅覚が低下するので、自然と食べる量が減ってくるのです。
高齢犬に配慮した食事を与える
加齢により食事量がよって減ってきたら、食事を切り替えたり、与え方を工夫したりましょう。
例えば、歯やあご後からが弱くなってきた犬には食事に水を含ませて柔らかくしたり、嗅覚が衰えてきた犬には、ご飯の香りを感じやすい生肉などで指向性を高めたりすると、食欲増進に繋がります。
愛犬の好き嫌いやわがままが原因でご飯を食べない
好き嫌いやわがままで愛犬がご飯を食べないことがあります。
ご飯は食べないけど、間食は食べるというような場合は、単に好き嫌いをしている可能性があります。ご飯を食べないからといって間食を与えすぎたり、人間が食べる高カロリーの食事を与えたりすると、栄養不足や体重増加を招く原因となるので注意が必要です。
しつけで愛犬の偏食を改善する
偏食でご飯を食べない場合、食事時間を見直しましょう。
食事を用意しても一定時間食べなかったなら、皿を片づけ、次の食事の時間まで間食を与えないようにします。そうすると、愛犬は「食事は与えられたときにしか食べられない」と覚え、徐々に飼い主が与える食事を食べるようになります。
また、間食の頻度や量も調整しましょう。しつけのご褒美のみ、など与えるタイミングを決めることも大切です。また、与える食事は低カロリーを意識すると、普段の食事への影響が少なくて済みます。