犬には柿を与えても大丈夫です。秋が旬である柿は、犬にとっても美味しい食べ物です。
ただし、与える量や方法、アレルギーに注意が必要です。そこで、今回は犬に柿を与える際の量の目安や方法、気をつけるべきポイントをまとめましたので、初めて柿を与えるという方はぜひ最後までご覧ください。
犬は柿を食べてもいい
柿の約82%が水分のため、犬の水分補給に役立つほか、必要な栄養素を得ることができます。
エネルギー | 63kcal |
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水分 | 83.1g |
たんぱく質 | 0.4g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 15.9g |
灰分(無機質) | 0.4g |
参照:文部科学省「食品成分データベース」
これらの栄養素のほかにも、カリウムや食物繊維、ビタミンCといった成分も含まれています。
ビタミンC | ビタミンCは、柿100gあたり70gほど含まれています。 |
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カリウム | カリウムは、柿100gあたり170gほど含まれています。 |
食物繊維 | 食物繊維は、柿100gあたり1.6gほど含まれています。 |
水分 | 水分が多く含まれるため、水分補給の代わりになります。水分を摂ると体温を下げられることから、熱中症予防にもつながります。 |
犬へ柿を与える量の目安や与え方
柿を犬に与えるときは、主食ではなく間食として与えるようにしましょう。
また犬に与えられる柿の量は、体重に応じて決まります。柿のカロリーが100gあたり63kcalであることを踏まえると、以下の食事量が1つの目安になります。
小型犬(体重1~3㎏程度) | 45g |
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中型犬(体重4~15㎏程度) | 100g |
大型犬(体重20~30kg) | 250g |
上記の柿の摂取量は、避妊・去勢手術をしている、健康な成犬が対象です。犬の健康状態や年齢、運動量などを踏まえた上で、過剰摂取に気をつけて与えましょう。
もし、柿を与え過ぎた場合には、糖分の取り過ぎになったり、食物繊維の摂り過ぎによる下痢を引き起こしたりするため、与え過ぎには注意が必要です。
生柿を与えても良いが柿の硬さに注意
柿は生のまま与えて問題ありません。ただし、柿の硬さには個体差があるため、注意が必要です。柔らかい柿なら比較的食べやすいですが、中には硬くて噛みづらいものがあります。硬いと感じる場合には、犬が喉に詰まらせないように切ってから与えるようにします。
小型犬やあまり噛まない犬の場合には、小さめに切ったり、すりつぶしたりしてあげることがおすすめです。窒息しないよう、大きさに留意してあげるようにしましょう。
犬に柿を与える際の注意点
愛犬が、美味しく、楽しく食事を楽しめるように、柿の与え方のポイントをおさえていきましょう。
柿のへた・皮・種は取り除き生の渋柿は避けて犬へ与える
犬へ柿を与える際には、柿のへたや葉っぱ、皮、種などは取り除くようにしましょう。これらのものは消化に悪く、喉や胃腸に詰まり、お腹を壊してしまう可能性があります。
柿の中には種無しのものもありますが、スーパーなどに売っている柿の多くには種があります。犬が余って摂取しないように、切ってチェックしたり取り除いたりしてからあげるようにします。
その他、生の渋柿も与えないように注意しましょう。生の渋柿に含まれる「アルカロイド」という成分は、犬にとって毒性があり、下痢や嘔吐の原因になり得ます。家にある渋柿はもちろん、お散歩中に落ちていた渋柿をかじることのないように注意が必要です。
柿のラムシロップ漬けなどの加工品は犬に食べさせない
柿の缶詰や柿ジュースなどの加工品を、犬に食べさせてはいけません。柿自体は問題ありませんが、糖分などを過剰摂取してしまう危険性があります。
また柿のラムシロップ漬けの柿などは、糖分を摂り過ぎてしまう可能性があります。このような加工品は肥満などの健康被害につながる危険をはらんでおり、与えるのは避けるようにしましょう。
柿は栄養素が豊富な食物ですが、人間が食べる用に加工されたものは与えないように注意してください。
柿のアレルギー
柿は、犬によってはアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギー反応を起こすと、皮膚のかゆみや発疹、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
また、柿はマメガキやロウアガキと同じカキノキ科の植物のため、過去にマメガキやロウアガキを食べてアレルギー反応が合った場合も柿を与えないようにしてください。
柿に限らず、犬に初めて与える食べ物は、愛犬に異変がないか様子をよく見ておくようにしましょう。