犬がメロンを食べても、基本的には問題ありません。ただし、犬にメロンを与えてはいけないケースもあります。犬にメロンを与える前に、適切な量や与え方を知っておきましょう。
犬はメロンを食べてもいい
犬がメロンを食べても、基本的には問題ありません。メロンの主成分は、糖質とたんぱく質、食物繊維などからなり、ほかにもカロテンやビタミンC、カリウムといった栄養素を多く含んでいます。また、メロンには100gあたり87.8gの水分が含まれているため、メロンの摂取は水分補給にもつながります。
カリウム | カリウムは、メロン100gあたり340mgほど含まれています。 |
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βカロテン | βカロテンは、メロン100gあたり32μgほど含まれています。 |
ビタミンC | ビタミンCは、メロン100gあたり18mgほど含まれています。 |
※参照:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)メロン」
犬に与えるメロンの量と調理法
メロンは主食ではなく、あくまで間食として与えましょう。
メロンを食べすぎると満腹になり、主食を食べる量が減って、栄養バランスが偏ってしまう可能性があります。
1日に与えるメロンの量は、以下が目安となります。
成犬の必要カロリー(去勢・避妊をしていない)
理想体重 | 1日に必要なカロリー | 必要なカロリーの10% | メロンの大きさ |
4kg | 342kcal | 34.2kcal | 1/8個以下 |
10kg | 666kcal | 66.6kcal | 1/4個以下 |
メロンは小さく切って生のまま与える
メロンを与えるときは、小さく切って生のまま与えましょう。小型犬や食べ物をあまり噛まない犬はとくに、メロンを喉に詰まらせて窒息するおそれがあるためです。
犬にメロンを与える際の注意点
犬にメロンを与える際は、いくつか注意しなければいけない点があります。大事な犬を危険に晒さないよう、以下の点に注意して進めましょう。
メロンの種や皮は取り除く
メロンを与える際に、種や皮は必ず取り除くようにしましょう。メロンの種と皮は消化に悪く、腸に詰まる可能性もあり、最悪の場合はメスを入れての開腹手術をしなければいけないこともあります。犬がメロンの種や皮を食べないよう取り除くことはもちろん、犬の手が届く場所に、食べ終わった種や皮を放置しないようにしましょう。
メロンの加工品を犬に食べさせない
犬にメロンを食べさせるのは問題ありませんが、メロンの加工品は食べさせないようにしましょう。メロンのゼリーやコンポート、ジュースといった加工品には、砂糖が大量に含まれていることもあるためです。また、メロンに見立てた菓子類やアイスなども与えないようにしてください。
糖尿病の犬や肥満傾向のある犬にはメロンを与えない
メロンに多量に含まれている糖分は、糖尿病や肥満を悪化させます。糖尿病はインスリンが十分働かないために、血中のブドウ糖が増えてしまう病気で、摂取する糖質を制限しなければなりません。また、糖分を摂りすぎるとブドウ糖が脂肪に変わり、肥満を加速させてしまいます。これらのことから、糖分が多量に含まれているメロンを、糖尿病の犬や肥満傾向のある犬には与えないようにしましょう。
腎臓の調子が良くない犬にはメロンを与えない
メロンには、細胞の浸透圧を調整するカリウムが多量に含まれています。
カリウムは生命維持に欠かせない栄養素ですが、腎臓の調子が良くない犬はカリウムを体外に排出することができません。そのためカリウムを摂りすぎると、カリウムを体外に排出しすぎる高カリウム血症や、カリウムを大量に排出する低カリウム血症を引き起こすことがあります。
そのため、腎臓の調子が良くない犬にはメロンを与えないようにしましょう。
メロンのアレルギー
メロンは、犬によってはアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギー反応を起こすと、皮膚のかゆみや発疹、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
また、メロンはきゅうりやスイカと同じウリ科の植物のため、過去にきゅうりやスイカを食べてアレルギー反応が合った場合もメロンを与えないようにしてください。
メロンに限らず、犬に初めて与える食べ物は、愛犬に異変がないか様子をよく見ておくようにしましょう。