犬がみかんを食べても、基本的には問題ありません。ただし、みかんの量や与え方には注意が必要です。この記事では、犬への適切なみかんの与え方や注意点をお伝えします。
犬はみかんを食べてもいい
みかんには、犬への害がある成分は含まれていません。
みかんに含まれる主な成分には、抗酸化作用や薬の副作用を軽減する作用を持つビタミンCや、疲労回復作用のあるクエン酸、糖分の吸収を抑える水溶性食物繊維のペクチン、コレステロール値の改善作用を持つヘスペリジンなどがあります。
犬に与えるみかんの量と調理法
みかんは主食ではなく、あくまで間食として与えてください。みかんを与えすぎると満腹になってしまい、主食が食べられなくなってしまうことがあるためです。
体重3kgの犬へ1日に与えていいみかんの量は、4房程度(※みかん1房を10g、4.9kcalとして算出)になります。
みかんには犬が消化を得意としていない食物繊維が多く含まれています。食べすぎると消化不良を起こして下痢をするリスクもあるため、みかんの与えすぎには注意しましょう。
みかんは小さく切って生のまま与える
みかんを与える際は、生のまま与えましょう。加熱すると、みかんに含まれるビタミン等の栄養素が失われてしまうためです。また、小型犬やあまり噛まない犬がみかんを喉に詰まらせることがないよう、果肉を切って与えることが大切です。
みかんの皮・薄皮・白いすじ・種は取り除く
みかんの皮や薄皮、白いすじには食物繊維が多く含まれており、犬が消化不良を起こす可能性があります。また、みかんの種は固く、犬が消化を得意としていない成分の一つです。犬にみかんを与える際は、みかんの皮と薄皮、白いすじ、種は取り除き、果肉のみを与えてください。
犬にみかんを与える際の注意点
犬によってはみかんの与え方に注意が必要です。自分が飼っている愛犬にみかんを食べさせてもよいかどうかは慎重に検討することが大切です。
未熟なみかんを与えるのは避ける
熟していないみかんには、アルカロイドと呼ばれる毒性のある成分が多量に含まれています。アルカロイドを摂取すると、肝臓に悪影響を及ぼすこともあるため、犬にみかんを与える際は必ず完熟したみかんを与えましょう。
薬を服用中の犬には柑橘類を与えない
みかんの中でも、夏みかんや文旦、グレープフルーツなどの柑橘類には「フラノクマリン」と呼ばれる成分が多量に含まれています。薬を服用している犬が、フラノクマリンを摂取すると薬の成分が不活性化されて血中濃度が高くなることで、薬が効きすぎてしまうおそれがあります。薬を服用中の犬には、柑橘類を与えないようにしましょう。
みかんの加工品は食べさせない
みかんの加工品に含まれている大量の砂糖は、犬に害を及ぼす可能性があります。犬にみかんを与えても構いませんが、みかんジャムやみかんゼリーなどのみかんの加工品は食べさせるのは避けましょう。
みかんのアレルギー
みかんは、犬によってはアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギー反応を起こすと、皮膚のかゆみや発疹、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
また、みかんは文旦やレモンと同じミカン科の植物のため、過去に文旦やレモンを食べてアレルギー反応が合った場合もみかんを与えないようにしてください。
みかんに限らず、犬に初めて与える食べ物は、愛犬に異変がないか様子をよく見ておくようにしましょう。