犬にスイカを与えても問題ありません。ただし、犬にスイカを食べさせる場合は、スイカの量や部位に注意しましょう。
犬はスイカを食べてもいい
犬がスイカを食べても、基本的には問題ありません。また、スイカに含まれる成分や栄養素の中には、犬に良い影響をもたらすものもあります。
水分 | スイカの90%は水分です。 |
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カリウム | ミネラルの一種であるカリウムは体内の浸透圧を調整する働きがあります。また、カリウムには利尿作用もあり、体内の余分な塩分を体外に排出して血圧を下げる働きもあります。 他にもカリウムは、全身の細胞が正常に働くために欠かせないミネラルです。筋肉や神経の機能を正常に保つ働きもあります。 |
βカロテン | βカロテンは、スイカ100gあたり830μgほど含まれています。 βカロテンはプロビタミンとも呼ばれており、皮膚や粘膜の維持を助けるほか、夜間の視力の維持を保つ働きがあるといわれています。 また、強い抗酸化作用があるため、がんや心臓病の予防などにも効果が期待されています。 |
シトルリン | シトルリンは血管拡張作用があるアミノ酸の一種で、血流を良く心臓の機能をサポートしてくれます。そのほか、冷えやむくみの改善、新陳代謝の活性化などの効果があります。 |
リコピン | リコピンは赤色の天然色素でカロテノイドの一種で、強力な抗酸化作用があります。悪玉コレステロールの酸化や、血流を良くする効果が期待されており、免疫力を維持してくれます。 |
犬に与えるスイカの量
犬にスイカを与えるときは、主食ではなく、あくまで間食として与えるようにしましょう。
スイカを食べすぎるとお腹がいっぱいになって主食を食べる量が減り、栄養バランスに偏りが出る可能性があるためです。また、スイカには水分が多く含まれるため、食べすぎると犬が下痢をするおそれもあります。
犬に与えてもいいスイカの量は、1日あたりスイカ1~2切れ(約30g)を目安です。犬の体格によってはさらに与えても問題ないケースもありますが、必ずしも食べさせる必要はないため、ほどほどにしましょう。
犬にスイカを与える際の注意点
犬にスイカを与える際は、量調理法や部位に注意が必要です。
スイカ果肉を2㎝ほどに切って犬へ与えましょう
犬にスイカを与えるときは、果肉を2㎝ほどに小さく切って与えましょう。小型犬や食べ物をあまり噛まない犬が大きな果肉を食べると、のどに詰まらせてしまう可能性があるためです。
スイカの種や皮は取り除き犬へ与える
犬にスイカを与えるときは、種と皮を取り除きましょう。スイカの種と皮は消化に悪く、種と芯に関しては腸に詰まる可能性もあるためです。スイカの種や皮が腸に詰まると、最悪の場合はメスを入れての開腹手術をしなければいけないこともあります。
犬がスイカの種や皮を食べないよう取り除くことはもちろん、犬の手が届く場所に、食べ終わった種や皮を放置しないようにしましょう。
スイカのゼリーやコンポート、ジュースは犬に食べさせない
犬にスイカの加工品は食べさせないようにしましょう。スイカのゼリーやコンポート、ジュースといったスイカの加工品には、砂糖が大量に含まれていることもあるためです。また、スイカに見立てたパンやアイスなども与えないようにしてください。
腎臓や肝臓が弱い犬にはスイカを食べさせない
腎臓や肝臓が弱い犬には、スイカを食べさせないようにしましょう。
スイカにはβカロテンが多量に含まれており、犬の体内でビタミンAに変換されます。このビタミンAは、腎臓や肝臓に蓄積されやすく、腎臓や肝臓の弱い犬にとっては負担になってしまうこともあります。
スイカのアレルギー
スイカは、犬によってはアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギー反応を起こすと、皮膚のかゆみや発疹、下痢や嘔吐といった症状が現れます。
また、スイカはメロンやきゅうりと同じウリ科の植物のため、過去にメロンやきゅうりを食べてアレルギー反応が合った場合もスイカを与えないようにしてください。
スイカに限らず、犬に初めて与える食べ物は、愛犬に異変がないか様子をよく見ておくようにしましょう。