商品開発ストーリー

日本一の馬刺し専門店、その誇りがルーツ

 私たちの物語は、熊本の地で人間用の馬刺しを専門に扱うことから始まりました。 母体である「利他フーズ」は、馬刺しの通販市場で日本一の実績を誇ります。その事実は、私たちが食肉に対してどれだけ真摯に向き合い、お客様の「美味しい」と「安心」にとことんこだわってきたかの証でもあります。

 だからこそ、私たちが品質を判断する基準は、ごくシンプルです。

 「自分の家族に、自信を持って食べられるかどうか」

 この、人間用の食肉のプロとしての誇りと哲学が、私たちのすべてのものづくりの根幹となっています。

すべての始まりは、お客様からの“声”でした

 そんなある日、お客様から「うちのワンちゃんに、ここの馬刺しをあげている」というお声をいただくことが増えてきました。

 当時、アレルギーや高齢で食が細くなった愛犬を想う飼主様から、そうしたお声が毎週のように寄せられていたのです。 ワンちゃんの祖先は狼だから生肉を与えたい、アレルギーが出にくい馬肉なら安心してあげられる。そんな切実な想いに触れるうち、「私たちにできることがあるのではないか」という使命感が、日ごとに強くなっていきました。

人間用ではありえない、ペットフード業界の“現実”

 本格的に開発を決意し、私たちは日本中のペットフード工場を視察して回りました。そこで目の当たりにしたのは、人間用の食品を扱ってきた私たちにとって、あまりにもショックな光景でした。

 薄暗く、衛生管理が行き届いているとは言えない環境。何の肉なのか、どこから来たのかも分からないような原材料の山…。

 「大切な家族に、こんなごはんは絶対にあげられない」

 その想いは、自身の実家で暮らす愛犬の姿と重なりました。当時、実家の愛犬が食べていたのは、安価な市販のフード。添加物について深く知るうちに、「うちの子の体臭や皮膚のかゆみ、アレルギーのような反応は、このフードが原因だったのかもしれない」と気づかされたのです。

 この時の衝撃と、「うちの子に正直なごはんを」という想いが、私たちの商品づくりの、すべての始まりでした。

「総合栄養食」よりも大切にしたこと

 開発を進める中で、私たちは大きな岐路に立たされました。それは、フードの栄養基準である「総合栄養食」という“お墨付き”を目指すかどうか、という決断です。

 基準を満たすためには、ビタミンやミネラルなどの栄養添加物を加え、栄養成分を調整する必要がありました。しかし、私たちの原点は、栄養添加物(サプリメント)に頼らず、九州産の安心できる食材だけで、正直なごはんを作ることでした。

 人間だって、サプリメントだけで健康になるわけではありませんよね。それならば、ワンちゃんだって同じはずです。

 私たちは、栄養基準の「お墨付き」を得ることよりも、ごまかしのない、自然の恵みだけで作ることを選びました。それは、フード選びに真剣に悩む飼主様へ、心から信頼できる「正直な選択肢」をお届けしたいという、私たちの信念そのものだったからです。

愛犬と飼主様に、正直なごはんを届けたい

 こうして私たちの実直な想いがひとつの形となり、最初のフード『馬肉自然づくり』が誕生しました。

 このフードは、私たちのものづくりの原点そのものです。そして、ここからお客様のお声に耳を傾けながら、アレルギーに配慮したおやつや、年齢に合わせたフードなど、たくさんの商品が生まれていきました。

 愛犬の健康は、毎日のごはんの積み重ねです。だからこそ、私たちはごまかしのない、本当に体に良いものだけを届けたい。豊かな食事が、愛犬との健やかでかけがえのない毎日を育むと、強く信じています。

 私たちはこれからも、フードを通じて、すべての飼主様とワンちゃんのかけがえのない毎日を支えることを、ここに約束します。