近年、犬が生活習慣病にかかってしまうリスクも増えてきました。愛犬の健康を守るためには、ご飯の与え方に関しても人間の習慣で考えるのではなく、犬の習性を考慮することが大切です。では、どのような食習慣を身につければいいのでしょうか。
犬にも生活習慣病のリスクが!
犬の生活は、一昔前よりも確実に変化しています。ドッグフードは栄養価を考えたものはもちろん、味や食感などにこだわった製品もたくさん登場し、種類も豊富になりました。
さらに生活習慣も変化があり、室内飼いによって病気にかかるリスクが少なくなる一方、運動量の減少などが見られます。さらに、医療が進んだことにより、犬が高齢まで生きられるようになったことも変化の1つでしょう。
このような変化によって、犬もガンや糖尿病、心疾患などの生活習慣病にかかるリスクが高くなっています。
特に肥満は要注意

肥満は生活習慣病のリスクを上げる大きな要素です。近年室内飼いをすることによって犬は運動不足気味になる一方で、与えるご飯は豪華になったり、間食が増えたりなどといったケースが多く見られます。
こうした生活習慣によって犬は肥満になってしまい、動脈硬化やそれに伴う心疾患、さらに糖尿病などを引き起こしてしまうのです。さらに、体重が増えすぎることで関節に負担がかかり、足腰に異常をきたす場合もあります。
飼い主の食事コントロールが大切
犬の体は人間よりも小さいですから、肥満による体への負担も大きくなります。このような犬の生活習慣病を防ぐためには、飼い主がご飯の量やカロリーなどをコントロールすることが大切です。
犬の習性では、目の前にあるご飯はあるだけ全部食べてしまいます。つまり、犬はご飯の量を減らすなどのコントロールができないのです。飼い主がしっかりとご飯の管理をしなければ、犬は病気のリスクにさらされる可能性が高くなってしまいます。
犬に食べ物を与えると喜ぶことから、飼い主はおやつなど食べ物をついたくさん与えがちです。しかし、ご飯以外におやつをたくさん与えることは、もちろん肥満の原因になり、病気のリスクを高めます。
そのため、一時の感情に流されずにシビアに食事のコントロールを行いましょう。
健康になるためのご飯のポイント

では、犬の健康を維持するために必要な食習慣のポイントについて挙げていきます。
決まった時間にのみご飯を与える
ワンちゃんへのご飯は、成犬の場合で朝夕2回が基本です。そして飼い主がご飯を与えやすい時間を決め、毎日その時間に与えるようにしましょう。食事の時間が大幅にずれると、ワンちゃんの生活リズムが狂ってしまいます。
体の大きさや年齢に合わせてご飯の量を調整する
体の小さい犬と大きい犬では、適切なご飯の量は変わってきます。また子犬と成犬、シニア犬のご飯の量を全く同じにしていると、成長につれて足りなくなったり、逆に与えすぎたりすることになります。ワンちゃんに合ったご飯の量を調整するようにしましょう。
おやつは与えすぎないように
おやつをあげること自体は問題ありませんが、量や与える時間によってはご飯に影響が出る場合があります。そのため、おやつを与える時間はご飯の時間に近くならないようにし、与える量も少しにとどめておきます。
運動や歯磨きなどの習慣をつける
毎日の散歩で運動させることはカロリー消費になるだけではなく、筋力をつけて脂肪を燃焼しやすくしたりストレス解消になったりします。歯磨きについては、生活習慣病の1つである歯周病の予防となるでしょう。
まとめ
ワンちゃんの健康を守るためには、飼い主がしっかりと管理することが大切です。生活習慣病にかかると命の危険にさらされることはもちろん、長期の治療が必要になると治療費がかさむ問題も出てきます。
大切なワンちゃんがいつまでも健康であるために、適切な食習慣を心がけましょう。