
ドッグフードを選ぶ基準は、飼い主さんにとってさまざまだと思います。価格・知名度などを重要視して選ぶ方も多いでしょう。
では、愛犬の健康を第一に考えた場合、ドッグフードはどのように選べば良いのでしょうか?考えておきたいポイントを紹介します。
動物の体に必要な栄養素
まず、犬に必要な栄養素を把握しておきましょう。必要な栄養素は以下の通りです。
・炭水化物
人間にとって炭水化物は、もっとも必要量の多い栄養素です。摂取カロリーの50%~65%を炭水化物で摂取するのが理想とされています。
犬にとってはそこまで大量に必要な栄養素ではありませんが、ある程度は摂取しなければなりません。
炭水化物を摂取すると、たんぱく質から効率的にアミノ酸をとり込むことができるようになります。
・脂質
脂質はカロリーが高いため、成長期の犬には特に重要な栄養素です。また、脂質が多いフードはコクやうまみが強く、食い付きが良くなりやすいという特長もあります。
脂質が不足すると、毛の光沢が失われたり、皮膚炎になることがあります。また、繁殖機能も抑えられてしまいますし、妊娠中の脂質不足は子供に悪影響が出やすくなるようです。
ただ、逆に脂質を摂りすぎると肥満や急性膵臓炎の原因になってしまうので、バランスが大切です。
・たんぱく質
本来肉食である犬にとって、もっとも大切な栄養素がたんぱく質です。筋肉はもちろん、毛や皮膚、爪、、骨など、カラダ全体をつくる源になります。
食べて補う必要がある「必須アミノ酸」は、犬の場合10種類あります。この必須アミノ酸は、たんぱく質を摂取することで補うことができます。
脂肪と同じで、たんぱく質が不足した場合は毛のツヤがなくなったり、筋肉が衰えてしまったりします。
・ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラルは体の調子を整えたり、機能を維持したりする役割を持っています。ドッグフードには既に適切な量が含まれているので、あえてビタミンを多く与える必要はないでしょう。
逆に多く与えすぎてしまうと、過剰症の恐れがあります。副作用や中毒症状が起きるケースもあるので、適切な量を守るようにしてください。
人間の食事を与えない事の大切さ
人間の食事を犬に与えることは大きなリスクを伴います。栄養の過不足をはじめとして、健康に害を与える食品が含まれているかもしれません。
・犬に与えてるのがNGな食べ物
犬に与えると危険な食べ物としては、ネギやにんにくなどの香味野菜、カカオ製品、ぶどう、アボカド、生タマゴの白身などがあります。これらは大変危険で、命に関わる場合もあります。
また、イカ、たこ、加工食品や乳製品なども、たくさん食べると嘔吐や下痢の原因になります。できれば与えない方がいいでしょう。
・ワンちゃんに合わせた栄養バランスを
特に手作りのフードを与えている場合には、NG食品だけでなくワンちゃんのカラダに合わせた栄養バランスを考えてあげる必要があります。
人間とは必要な栄養素が似ていますが、適切なバランスは違います。もし手作りフードを与えているのであれば、ワンちゃんに過不足なく栄養を届けるために、栄養バランスを考えた専用のフードを作ってあげてください。
成長に合わせて栄養バランスを考える
どんなフードを使用するにしても、成長に合わせて十分に栄養を摂れるようにすることが大切です。
ライフステージごとに、必要なカロリーや栄養バランスは変わってきます。
例えば、子犬は成長するために、成犬の2倍程度たんぱく質が必要になります。また少ない量でも十分なカロリーを得るために、脂質も豊富に含まれているのが理想です。
逆に老犬は、消費カロリーが少なくなるので、脂質を摂りすぎると肥満になりやすくなってしまいます。しかしカラダの維持にたんぱく質は必要なので、低脂肪高タンパクの食事が理想とされています。
このように、カラダの大きさやライフステージで、最適な食事が大きく変わるので、愛犬に最適な食事をしっかり考えてあげてくださいね。
まとめ
大切なワンちゃんの健康のためには、食事選びが大切です。人間の食べものでも犬は食べられないこともあるので注意しましょう。
必要な栄養素や栄養バランスも人間とは違うので、正しく選んであげましょう。